2022年2月

採用試験「面接」についての実態~エン・ジャパン調査から

 

◆調査の概要

総合求人サイト「エン転職」を運営するエン・ジャパン株式会社が、同サイトを利用するユーザー約7,200人にインターネット上で「面接」についてのアンケートを行いました。その結果の概要は以下のとおりで、採用試験において“受ける”側の声をまとめています。

 

◆調査結果の概要

―面接で聞かれてうまく回答できなかった質問の第1位は、「何か質問はありますか」という逆質問。20代においては、「今後のキャリアプラン」について、38%がうまく回答できなかったという結果に。

―オンライン面接を受けたことがある割合は、46%。20代の約半数は、対面よりもオンライン面接を好み、40代以上は、オンラインより対面のほうを好む傾向にある。

―対面と比べて良かった点として、「交通費がかからない」が76%で、次いで「スケジュールが調整しやすい」(64%)。

―対面と比べて難しかった点を聞くと、「企業の反応や温度感がわかりづらい」(45%)、「スムーズな通信環境の準備」(37%)、「企業の社風や社員の人柄がわかりづらい」(36%)という結果に。

 

オンライン面接の普及により、遠方であっても費用と時間をかけずに採用試験面接を受けることができる点は、受験者の8割近くがメリットとしてあげています。一方で、オンライン特有の“わからなさ”も残るため、企業にとっても受験者にとっても、オンライン面接のコツを得ていく必要があるでしょう。

 

【エン・ジャパン「7,200人が回答!「面接」実態調査」】

https://corp.en-japan.com/newsrelease/2022/28218.html

 

「シフト制」労働者の雇用管理を適切に行うための留意事項~厚生労働省

 

パートやアルバイトを中心に、労働契約の締結時点では労働日や労働時間を確定的に定めず、一定期間ごとに作成される勤務割や勤務シフトなどにおいて初めて具体的な労働日や労働時間が確定するような形態があります。

このような契約には柔軟に労働日・労働時間を設定できる点で当事者双方にメリットがある一方、労働紛争が発生することもあります。厚生労働省が、使用者が現行の労働関係法令等に照らして留意すべき事項を取りまとめましたので、抜粋してご紹介します。

 

◆シフト制労働契約の締結に当たっての留意事項

① 始業・終業時刻

労働契約の締結時点で、すでに始業と終業の時刻が確定している日については、労働条件通知書などに単に「シフトによる」と記載するだけでは不足であり、労働日ごとの始業・終業時刻を明記するか、原則的な始業・終業時刻を記載した上で、労働契約の締結と同時に定める一定期間分のシフト表等を併せて労働者に交付する必要があります。

② 休 日

具体的な曜日等が確定していない場合でも、休日の設定にかかる基本的な考え方などを明記する必要があります。

 

◆シフト制労働者を就労させる際の注意点

① 年次有給休暇

所定労働日数、労働時間数に応じて、労働者には法定の日数の年次有給休暇が発生します。使用者は、原則として労働者の請求する時季に年次有給休暇を取得させなければなりません。「シフトの調整をして働く日を決めたのだから、その日に年休は使わせない」といった取扱いは認められません。

② 休業手当

シフト制労働者を、使用者の責に帰すべき事由で休業させた場合は、平均賃金の60%以上の休業手当の支払いが必要です。

 

そのほかの詳細は、下記をご参照ください。

 

【厚生労働省「いわゆる「シフト制」により就業する労働者の適切な雇用管理を行うための留意事項(使用者の方向けリーフレット)」】

https://www.mhlw.go.jp/content/11200000/000870906.pdf

 

オフィスの湿度、気にしてますか?

 

◆オフィスの湿度に関する規則があります

先ごろ職場のトイレに関する見直し等が行われた「事務所衛生基準規則」ですが、同規則では、部屋の湿度は「40%以上70%以下」になるように努めなければならないと定められています。

ちなみに、この規定は努力義務となっていますが、同規則には違反すると罰則の対象となる規定(大掃除を6か月以内ごとに1回、定期に、統一的に行わなければならない 等)もあります。

 

◆冬場は特に

労働安全衛生総合研究所によると、東京都が行った調査では特に暖房を使うようになる冬(12~3月)に、40%以上という基準に適合しない企業が多いと報告されています。同研究所が実際のオフィスの湿度測定を行った調査によると、測定場所の30~40%で湿度40%未満と、基準値を満たしていなかったそうです。

 

◆快適なオフィス環境を

オフィスがひどく乾燥すると、従業員の健康にも影響があります。目の乾燥やかゆみだけでなく、「皮膚の乾燥・かゆみ」、「くしゃみ」、「せき」、「鼻水・鼻づまり」といった症状は、乾燥が原因と考えられます。

コロナ対策として、事務所内ではマスクを着用している場合が多いと思いますが、咳やくしゃみに対して敏感な社会状況ですし、仕事に集中したいときに隣の人が咳やくしゃみをしていると、良い気分ではないですよね。人間関係にも潤いがなくなってギスギスしてきそうです。

換気に心掛けているオフィスは多いですが、ぜひ湿度にも注目して快適なオフィス環境を目指していきたいですね。

 

【(独)労働者健康安全機構労働安全衛生総合研究所「冬季のオフィス環境における低湿度の実態と対策について」】

https://www.jniosh.johas.go.jp/publication/mail_mag/2014/75-column-2.html

 

企業の採用担当者の業務実態~Indeed Japan調査結果から

 

Indeed Japan株式会社が、ここ1年間で実務を行っている企業の人事・人材採用担当者1,647名を対象に実施した「採用担当者の業務実態」に関する調査によると、採用担当者の多くが、採用以外の複数の業務を兼務していることがわかりました。

 

◆採用担当者の7割以上が採用・人事以外の業務を兼任

採用担当者の兼務の状況については、72.4%が「総務」や「労務」などの人事・採用以外の業務を兼務している実態が明らかとなりました。「採用業務」のみに携わったと回答した人は24.1%にとどまっています。

各業務に割いている業務時間の割合については、採用業務に割けている時間は全体業務の43.4%でした。企業規模別でみると、従業員2~299名の企業で採用業務に割けている時間は平均35.5%で、従業員300名以上の企業は平均50%以上の時間を割けているという違いがありました。

 

◆採用業務で最も重要なのは「面接」だが、面接にかける時間は採用フロー全体の16.1%

人材採用業務フローの中で最も重要だと思う業務は、「面接の実施・同席」が12.5%と最も高く、次いで「人材要員計画・採用計画の立案」が10.0%となっています。

一方、採用担当者が最も重要であると考えている「面接の実施・同席」にはどの程度時間をかけることができているのかというと、平均16.1%しか時間をかけられず、面接実施前の各種調整業務に平均52.4%の時間がかかっていることがわかりました。

 

◆応募者と連絡が取れなくなる経験がある採用担当者は74.9%にのぼる

応募者と連絡が取れなくなる経験があるかについては、74.9%が「ある」と回答しています。その内容については、「応募を受け付けた後、応募者へ連絡をしたが、何の返信もなかった」が44.2%、「約束した面接に応募者は来ず、更にその後も連絡はなかった」が40.7%となっています。

 

【Indeed Japan株式会社「「採用担当者の業務実態」に関する調査」】

https://jp.indeed.com/press/releases/20211221_2?hl=ja&co=JP